STUDY
- Sep 2015
- Feb 2015
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- Dec 2014
■STUDY
敷地は大通りや高架下をくぐった先にある街並が独特な魅力を有しており、周辺に古くからある商店街とチンチン電車の通るノスタルジックな街並を形成している。
また、商店街は平日でも賑わいを見せているが、近年は高齢の為に閉店してしまった店舗が目立つようになっている。
施主自身も代々この商店街で商売をし、愛着を持って住まわれていると同時に街の将来を危惧されているため、本計画により街の活性化に少しでも寄与出来る事を望まれた。
独特な雰囲気をもつこの場所の魅力を分析し、店舗+集合住宅を検討する。
(1)都市の間
周辺に三つの大通りと二つの線路に囲まれている。大通り添いには高層の建物が軒を並べ、一つの線路は高架となっており、それらをくぐりぬける「間」が形成されている。間の先に垣間見える風景はその先を想起させ人々を奥へと誘う都市のフレームとも言うべき役割を果たしていると感じる。
(2)リズム
敷地環境の魅力の原因を検証するため、様々な要素を分解し一つ一つ検証して行くと一つのヒエラルキーが存在し、それが街並を豊かにしている重要な要因の一つである事に気がつく。
大通りにはスピード感のあるリズム、高架で行き交う電車のリズム、チンチン電車の緩やかなリズム、商店街のさらにゆっくりとしたリズム、車の通れない道に出された縁側の静のリズムといった序列が存在する。同時に季節や光、香りなどの変化に気がつく事のできる序列でもある。
これらのリズムの変化が間を通して急速に変化して行く事で、小さい地域にリズムを同時混在させ魅力的な街並を形成しているのではないかと考えた。
photo4 アーケードをくぐり抜ける
photo3 高架をくぐり抜ける
photo2 高層の建物をくぐり抜ける
photo1 周辺環境